後藤和智事務所OffLine サークルブログ

同人サークル「後藤和智事務所OffLine」のサークル情報に関するブログです。旧ブログはこちら。> http://ameblo.jp/kazutomogoto/

【雑記】「プロ野球ファンに向いていない」という言葉に救われた話(2021.06.23)

私が応援している東北楽天ゴールデンイーグルスが、本日、長かった7連敗をようやく脱した。阪神オリックスに3タテをくらい、22日には西武にも敗れ、阪神戦前に首位だった順位は現在3位である。7連敗は2019年以来だという。

さて、2019年の楽天の大型連敗中(最終的に10連敗)は私は何をしていたかというと、自傷行為に明け暮れ、自殺を考えるほどの精神状態になっていた。いや何もプロ野球ごときで、などと言われるかもしれないし私もそう思っているのだが、ただ私は時々「世の中のあらゆる“悪いこと”が自分のせいだと思ってしまい、過剰に自分を責めてしまう」ということがある。

時は2018年に遡るが、この年、楽天は大型連敗こそなかったものの敗北に敗北を重ねていた。交流戦中に当時の監督であった梨田昌孝氏が辞任したのは記憶に新しい。そんな梨田体制下の2018年6月2日。私は岩手県花巻市で開催されていた同人誌即売会から新幹線で仙台に戻り、翌日京都府京都市で行われる即売会に参加するため、仙台空港に向かおうとしていた。そのときに楽天が敗北したという速報が入り、そのときに過剰に自分を責めた。当時仙台駅の地下にあったロッテリアに駆け込み、ウーロン茶を注文して落ち着くのを待ったが焦燥感を抑えられず、泣き叫んで何度も自分を殴った。やめようと思っても殴らないと抑えきれないほどの罪悪感にさいなまれていた。30分くらいして、重くなった頭を抱えながら仙台空港鉄道に乗った。翌日6月3日も楽天は敗北。京都駅の新幹線コンコースで手に持っていたペットボトルで何度も自分を殴って、ラベルが破れた。

そして昨年2020年。COVID-19禍の変則日程で行われていたオリックス6連戦において、楽天は苦戦を強いられていた。そのときも何度も自責の念に駆られていたが、辛うじて理性を保っていた。しかし6連戦の5日目において、試合後のツイートに「明日は申告敗戦して守備練習しろ」というのを見て、今まで押さえ込んでいた罪悪感が一気に噴出し、大声で泣き叫んだ。家族にも心配された。この「申告敗戦」という言葉がその後もたまに頭の中を駆け巡っては罪悪感にさいなまれ、自分を殴ったり泣き叫んだりしたこともあった。こんなツイートもした。

 

元々「よそのことに対して過剰に自分を責めてしまう」というのは民主党/民進党/立憲民主党とか、あるいは左派系のメディア、論客などが批判されたときに発作的に出てくることがあった。同人誌『天狗組のメディアの世界を覗く旅』のあとがきや『幻想郷市民大学』の1巻の総集編まえがきにても書いたことがあるとおり、朝日新聞の「従軍慰安婦」報道の訂正があったときは、1週間で(正確には数えていないが)千発以上自分を殴っていた。

そんななか、野球(楽天)だけは肩の力を抜いて一喜一憂できる分野だった。しかし2017年シーズンのあるときからそうではなくなった。連勝ストップでも、いわゆる「オセロ」状態でも、連敗中でも、楽天が負けたときに発作的に頭を締め付けるような頭痛と罪悪感にさいなまれて、そこから逃げるように自分を殴ることが何回かあった。

今シーズンは奇跡的に押さえ込めていたが、この大型連敗中で再発しそうになった(ちなみに今季はいまだ0発。昨年、一昨年は開幕カードから自分を殴っていた)。そんな中、意外にもこんなツイートに救われてしまった。

 

 少し前からフォローしている信頼できる楽天(と韓国のロッテジャイアンツ)のファンの方であるが、ここに書かれていた《この6連敗で楽天に絶望したりディスり倒したり嘲笑したり「ファンやめます」と言ってるような人は、根っこの部分で楽天ファンに向いてない》《考え方やものの見方が「プロ野球ファン」「楽天ファン」に向いてない人というのは一定数いる》というのは、書き手の意図に反して、私にとって救いの言葉に響いた。

ここで批判されている物言いと方向性は違えど、チームや選手を責めるのではなくむしろ自分が悪いと思い詰めてしまうという私は、むしろここで批判されている「楽天ファンに向いていない人」と同じだ。それを自覚できた途端、一気に荷が下りた気がした。

一応、私は昨年「楽天を応援したいけど、今のままの状態で楽天を応援し続けたらむしろ自分が消耗してしまう」ということを自覚した頃から、「速報断ち」をしている。なぜなら私が罪悪感にさいなまれる多くのきっかけはツイッターにおける球団や選手への批判だったからだ(「申告敗戦」というのもそう)。だからツイッターでは極力ハッシュタグ「#rakuteneagles」を見ない。ラジオも聞かない。テレビ中継は一人で見ない(複数人で見ていたり、あるいは現地観戦だと不思議と敗戦や不利な状況でも罪悪感は生まれないのだ)。

しかし先のツイートをきっかけに、私はついにツイッターの検索設定から「#rakuteneagles」を削除した。試合の途中経過なら「スポーツナビ」や楽天球団公式アプリ「At Eagles」で見られる。詳しい結果もデータも選手や監督の談話・インタビューも、マスコミやパ・リーグTVや球団公式YouTubeで見られる。実況的なものも信頼できるフォロワーだけのを見ていればいい。そして勝っても負けても家族とハイタッチ(最近はCOVID-19禍でグータッチだが)したり「残念だったねー」と話したりして感覚を共有できる。

元の書き手が「プロ野球/楽天ファンに向いていない」と書いたのとはかなりかけ離れるかもしれない。だが、数年前までは普通に楽しめていたプロ野球を、もはや以前のように肩の力を抜いて楽しむことはできなくなった。だからこそ、自分の考え方のバイアスを自覚しつつ、身の丈に合った楽しみ方をしたいと思った。

とりあえず明日は楽天市場のポイントが2倍だから、楽天ブックスで本を買おう。