後藤和智事務所OffLine サークルブログ

同人サークル「後藤和智事務所OffLine」のサークル情報に関するブログです。旧ブログはこちら。> http://ameblo.jp/kazutomogoto/

【リリース】後藤和智事務所OffLine コミックマーケット91参加情報(速報版)

コミックマーケット91

東京ビッグサイト

後藤和智事務所OffLine

1日目(12月29日)

東館「ム」ブロック57a

Webカタログ:

https://webcatalog.circle.ms/Circle/13000551/

【お品書き】第1版

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(もしかしたら『「劣化言説の時代」のメディアと論客』が加わるかもしれません…)

【当日のオペレーション】

夏コミ(C90)に引き続き、今回も、当日に仙台で夜勤が控えているため、サークル主本人が頒布できるのは午前中のみとなります。当日は下記のようなオペレーションを取ります。

開場~12:00 サークル主(後藤)による頒布・対応

12:00~12:30 サークル主撤収、売り子への引き継ぎ作業

12:30~終了 売り子による頒布・対応

売り子は、サークル「清次郎出版」の清次郎様と、もう一人が交替で担当します。

【主要同人誌情報】

新刊『間違いだらけの論客選び――2010年代「日本社会論」の計量テキスト分析』

kazugoto.hatenablog.com

例大祭3新刊『比那名居天子地獄組帝王学?――市民のための公共政策論の基礎』

kazugoto.hatenablog.com

例大祭3新刊『幻想郷市民大学2――経済と福祉の数学』

kazugoto.hatenablog.com

C90既刊『Text Mining Maniax――フリーソフトで始める日本語計量テキスト分析』

kazugoto.hatenablog.com

C90既刊『艦娘たちの書斎――「艦これ」文学統計解析論序説』

kazugoto.hatenablog.com

【C91新刊】間違いだらけの論客選び――2010年代「日本社会論」の計量テキスト分析

【書誌データ】
 書名:間違いだらけの論客選び――2010年代「日本社会論」の計量テキスト分析
 発行日:2016(平成28)年12月29日(コミックマーケット91)
 著者:後藤和智後藤和智事務所OffLine http://www45.atwiki.jp/kazugoto/
 サイズ:A5
 ページ数:120ページ
 価格:即売会…800円/書店委託…1,000円(税抜)
 通販取扱:メロンブックス https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=194682
   COMIC ZIN http://shop.comiczin.jp/products/detail.php?product_id=30821
 国立国会図書館登録情報:納本予定
 電子書籍Kindle

 


 サンプル:

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【目次】
第1部 分析手法と全体像
 1. はじめに
 2. 分析対象と手法
 3. 対応分析
 4. 多次元尺度構成法による単語の分類と使用頻度

第2部 間違いだらけの論客選び

 

【分析対象書籍】
赤坂真理『愛と暴力の戦後とその後』
ブレイディみかこ『This is Japan』
ちきりん『自分のアタマで考えよう』
古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』
古谷経衡『左翼も右翼もウソばかり』
原田曜平『ヤンキー経済』
橋本治『バカになったか、日本人』
速水健朗『1995年』
平田オリザ『下り坂をそろそろと下る』
堀有伸『日本的ナルシシズムの罪』
堀井憲一郎『やさしさをまとった殲滅の時代』
百田尚樹『大放言』
イケダハヤト『年収150万で僕らは自由に生きていく』
加藤典洋『戦後入門』
香山リカ『劣化する日本人』
熊代亨『ロスジェネ心理学』
三浦展『第四の消費』
宮台真司『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』
藻谷浩介『里山資本主義』
村上裕一『ネトウヨ化する日本』
中川淳一郎『バカざんまい』
小熊英二『社会を変えるには』
奥田愛基『変える』
佐伯啓思『日本の宿命』
税所篤快『ゆとり世代愛国心
斎藤環『世界が土曜の夜の夢なら』
佐々木俊尚『21世紀の自由論』
白井聡『永続敗戦論』
想田和弘『熱狂なきファシズム
鈴木謙介『ウェブ社会のゆくえ』
橘玲『(日本人)』
高橋源一郎『ぼくらの民主主義なんだぜ』
武田砂鉄『紋切型社会』
竹田恒泰『日本人はいつから日本が好きになったのか』
谷本真由美『日本が世界一「貧しい」国である件について』
宇野常寛『リトル・ピープルの時代』
和田秀樹『この国の冷たさの正体』
渡部昇一『決定版 日本人論』
山崎雅弘『戦前回帰』
那覇潤『中国化する日本』

【ツイート転載】三浦展氏がやるべきこと(2016.11.21)

 三浦展『第四の消費』(朝日新書、2012年)。内容としては消費社会の歴史を振り返りつつ、いまの若者の消費スタイルを新しい消費の形として肯定、礼讃する俗流若者擁護論に至る本なんだけど、はっきり言ってやることが違うだろう。三浦がやらなければいけないのは、2000年代半ばの自身の言説を省察し、その時の若者論が消費社会のイメージ形成にどのように作用したかということだ。実際この本では三浦が売り出すきっかけとなった『ファスト風土化する日本』や『下流社会』、そして関連する若者論についてはデータとかで軽く触れられている程度で、というか消費社会の歴史に関してすら90年代が終わったらすぐ東日本大震災に飛ぶというもの。2000年代の「格差社会」論についても、1970・80年代にその萌芽が見られていたと述べる程度で、2000年代についてはかなりはしょられている。しかし三浦は2000年代はその時代の若者論の、トップランナーと言って差し支えない人物ではなかったのか。実際その後の「ヤンキー」論などにも三浦の言説は明らかに影響を与えているわけだから。

 ただ私は謝罪とかを求めているわけではないんです。というのも、三浦は『下流社会』で売り出していた当時、自分はマーケッターだからマーケティングとして予測しているのであり、バッシングを煽るような書き方をしている、ということを各所で認めていた。つまり三浦は当時、若者叩きが「売れる」ということを知っていて、その上でやっていた。その点を認めているという点では、ただ若い世代が憎いとか、不安を投影しているだけのような憂国ライターとは一線を画す。それ故、ある意味三浦こそが当時の若者論を総括できる、かなり重要な人材と言うことができる。

 いまはシェアエコノミーとかの擁護、礼讃に熱を上げている三浦だけど、そのうちかつての自分の言説と向き合わざるを得ないときが来るかもしれない。その日を待たずにはいられないのである。

【ツイート転載】『プレジデント』の生活保護バッシングを批判する(2016.10.24)

 

 

president.jp

 

まず、この記事のタイトルには「ドキュメント」と書いていますが、まずはこの記事を最後までお読みください。驚くべきことが書いてあります。

《本稿はすべてフィクションです》

 

フィクションならば、なぜ「ドキュメント」などというタイトルをつけたのでしょうか。言っておきますが、私は捏造などしていません。本当にそう書いてあります。

で、記事の問題ですけど、自営業で細々とやってきが60歳の男性が、60歳を「定年」にして、ありったけの財産を使い果たして生活保護を受けて楽しようという記事。なぜこういうケースを選んだのか。てかあるの?

記事はその男性が有り金や財産を豪遊して使い果たし、兄弟にも無理な注文をして福祉事務所の職員にさも自分が財産も身よりもないかのように説明するという内容。仮にこれがフィクションであるという最後の物言いを受け入れているならば、『プレジデント』編集部が生活保護受給者をそういう風に捉えていると考えてもおかしくない。

そもそもこの記事には生活保護受給者に関する統計が出てきていないし、こういうケースがあり得るのかどうか、福祉事務所の職員さんやソーシャルワーカーの方に取材した形跡も、多分ないでしょう。参考文献もありません。

最後の物言いによって、さもこういう風な「贅沢」な生活保護受給者が福祉政策を、ひいては我が国の財政を歪めていると主張するというものです。

編集部、もしくは書き手の大高志帆なる人物は「小説」ということで逃げるつもりでしょうが、そういう検証から逃れるものではないと思いますが。東方総集編2巻にも書きましたけど、生活保護の「不正受給」とされているものの多くは収入の申告忘れです。また我が国の生活保護は自立支援という制度的背景も持っている。『プレジデント』の読者はこういう偏見まみれの記事で騙すことができるとでも思っているんでしょうか。

しかし「フィクション」「小説」と言えばいかなる偏見を表出しても許されると考えるなんて、文学も舐められたものですね。この記事は間違いなく同誌にとって歴史的汚点になるでしょう。てかなってくれ。

 

【秋季例大祭3新刊】比那名居天子と地獄組の帝王学?――市民のための公共政策論の基礎

【書誌データ】
 書名:比那名居天子地獄組帝王学?――市民のための公共政策論の基礎
 発行日:2016(平成28)年10月16日(第3回博麗神社秋季例大祭
 著者:後藤和智後藤和智事務所OffLine http://www45.atwiki.jp/kazugoto/
 表紙:ベル助(ベルの巣 http://www.pixiv.net/member.php?id=3663553
 サイズ:A5
 ページ数:56ページ
 価格:即売会…800円/書店委託…1,000円(税抜)
 通販取扱:メロンブックス https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=186992
   とらのあな http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/46/81/040030468110.html
 国立国会図書館登録情報:納本予定
 電子書籍メロンブックスDL

www.melonbooks.com


 サンプル:

www.pixiv.net

 備考:本書は同人サークル「上海アリス幻樂団」の作品「東方Project」シリーズの二次創作作品となります。そのためコミティアなどの二次創作作品の頒布が禁止されている即売会では頒布いたしません。
 登場人物:比那名居天子古明地さとり、ヘカーティア・ラピスラズリ霧雨魔理沙永江衣玖

 

【お詫び】
 筆者の編集ミスで、下記の謝辞が抜けておりました。ここで採り上げた皆様に謹んでお詫び申し上げます。

 本書の表紙イラストは、サークル「ベルの巣」のベル助氏に担当していただきました。私が氏の作品を知ったのはニコニコ動画上での四コマ漫画で、近年では同人誌にも進出されています。2016年5月の例大祭で、サークル「虹の戦士」様が発行されていた熊本地震復興合同誌『東方西海道応援合同誌』に寄稿されており、また氏がさとりの妹であるこいしとヘカーティアを絡ませた作品を投稿していたのも知っていたので、これも縁と思い依頼しました。


 また、本書の執筆中に、ツイッターなどで多大なる示唆をいただいた、サークル「幻想郷交通公社」の嘉島安次郎氏にも、この場を借りてお礼申し上げます。氏の社会活動の実体験に基づく発言は、理論志向の私も学ばなければならないと思ったことが多くあり、その学びは本書にも活かされているつもりです。

 

【目次】
はじめに
第1章 政策のデザイン
 1・1 なぜ公共政策論が必要なのか
 1・2 公共政策論のアプローチ
 1・3 改めて、公共政策とは何か
 1・4 政策デザインのプロセス
 1・5 市民に期待される政策リテラシー

第2章 政策をいかに決定するか
 2・1 合理的な意思決定とは
 2・2 政策決定と費用
 2・3 政策決定と制度・理念
 2・4 意志決定の実際

第3章 政策をいかに実行するか
 3・1 行政とは何か
 3・2 ガバナンス
 3・3 人事のマネジメント
 3・4 政策の評価

おわりに
 参考文献
 おわりに
 あとがき

【秋季例大祭3新刊】幻想郷市民大学2――経済と福祉の数学

【書誌データ】
 書名:幻想郷市民大学2――経済と福祉の数学
 発行日:2016(平成28)年10月16日(第3回博麗神社秋季例大祭
 著者:後藤和智後藤和智事務所OffLine http://www45.atwiki.jp/kazugoto/
 表紙:フウザサ(風前ランプ http://ameblo.jp/zabaniya/
 サイズ:A5
 ページ数:220ページ
 価格:即売会…1,800円/書店委託…2,100円(税抜)
 通販取扱:メロンブックス https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=185118
   とらのあな http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/46/27/040030462776.html
   COMIC ZIN(予定)
   grep(予定)
 国立国会図書館登録情報:納本予定
 電子書籍メロンブックスDL

www.melonbooks.com


 サンプル:

www.pixiv.net


 備考:本書は同人サークル「上海アリス幻樂団」の作品「東方Project」シリーズの二次創作作品となります。そのためコミティアなどの二次創作作品の頒布が禁止されている即売会では頒布いたしません。
 登場人物:霧雨魔理沙、宇佐見菫子、風見幽香十六夜咲夜魂魄妖夢鈴仙・優曇華院・イナバ火焔猫燐鬼人正邪西行寺幽々子四季映姫・ヤマザナドゥ小野塚小町蓬莱山輝夜八意永琳因幡てゐミスティア・ローレライ

 

【目次】
 0.1 総集編まえがき
  0.1.1 はじめに
  0.1.2 『西行寺幽々子の生命保険数学基礎講座』
  0.1.3 『風見幽香の幻想郷開発計画』
  0.1.4 『永遠亭のお仕事事情』
  0.1.5 おわりに

第I部 風見幽香の幻想郷開発計画――市民のための経済学の基礎
第1章 まえがき
第2章 経済学の基礎
 2.1 はじめに
 2.2 経済学をめぐる疑問
  2.2.1 経済成長はなぜ必要なのか?
  2.2.2 大学の数は多すぎるか?学歴は無用か?
  2.2.3 インフレとデフレ
  2.2.4 経済学は「冷酷」か?
 2.3 ミクロ経済学の基礎概念
  2.3.1 経済学的な考え方とは?
  2.3.2 インセンティブとは?
  2.3.3 なぜ競争が重要なのか
  2.3.4 比較優位
  2.3.5 ゲーム理論の概要
 2.4 マクロ経済学の基礎概念
  2.4.1 マクロ経済
  2.4.2 貿易収支
  2.4.3 乗数効果
  2.4.4 信用乗数
  2.4.5 ケンブリッジ方程式とマーシャルのk
  2.4.6 経済思想の基礎
第3章 ミクロ経済学1:需要と供給
 3.1 はじめに
 3.2 需要曲線・供給曲線・均衡価格
 3.3 余剰
  3.3.1 最低賃金規制は雇用を減らすのか?
 3.4 曲線の移動
  3.4.1 需要曲線の移動
  3.4.2 供給曲線の移動
 3.5 部分均衡分析と一般均衡分析
 3.6 独占
第4章 ミクロ経済学2:消費者の理論
 4.1 はじめに
 4.2 効用と予算制約
 4.3 予算制約線が変化すると…
  4.3.1 需要の所得弾力性
  4.3.2 需要曲線の作成
第5章 マクロ経済学
 5.1 はじめに
 5.2 マクロ経済の均衡
 5.3 GDPの補足
 5.4 IS-LMモデル
 5.5 財政政策と金融政策
 5.6 増税と公債の違い
第6章 経済政策・時事
 6.1 はじめに
 6.2 経済政策とは
 6.3 ミクロ経済学の応用1:間接税
 6.4 ミクロ経済学の応用2:市場の失敗
 6.5 マクロ経済学の応用:インフレと失業
 6.6 リフレーション政策
第7章 【総集編書き下ろし】社会保障と再分配政策
 7.1 はじめに
 7.2 そもそも社会保障とは
 7.3 税か保険料か
 7.4 生活保護
第8章 エピローグ/あとがき
 8.1 参考文献
  8.1.1 経済学概論・入門
  8.1.2 経済政策・時事
  8.1.3 経済思想
  8.1.4 再分配政策
 8.2 エピローグ――風見幽香の幻想郷開発計画?
 8.3 あとがき

第II部 西行寺幽々子の生命保険数学基礎講座93
第9章 まえがき
第10章 日本の生命保険の基礎
 10.1 はじめに
 10.2 日本の生命保険業
 10.3 日本の生命保険行政
 10.4 保険と共済はどう違う?
 10.5 日本の生命保険商品
 10.6 アクチュアリーとは?
 10.7 生命保険数学の心構え
第11章 生命表と生命関数
 11.1 はじめに
 11.2 生命表とは何か?
 11.3 生命関数
 11.4 死力
 11.5 平均余命
第12章 確定年金と生命年金
 12.1 はじめに
 12.2 年金終価と年金現価、確定年金
 12.3 分割払いと利力
 12.4 生命年金と終身年金
 12.5 計算基数(その1)
第13章 一時払い純保険料
 13.1 はじめに
 13.2 定期保険、終身保険
 13.3 計算基数(その2)
 13.4 生存保険
 13.5 養老保険及び生存給付金つき保険
 13.6 いろいろな保険の一時払い純保険料
  13.6.1 定期付終身保険
  13.6.2 収入保障保険
  13.6.3 逓増定期保険
  13.6.4 学資保険(こども保険)
  13.6.5 医療保険がん保険
第14章 保険料と責任準備金
 14.1 はじめに
 14.2 純保険料
 14.3 月払いの保険料
 14.4 短期払いの保険
 14.5 定期保険の更新
 14.6 営業保険料
 14.7 (平準純保険料式)責任準備金
  14.7.1 責任準備金とは
  14.7.2 過去法と将来法の一致
  14.7.3 保険料短期払いのときの責任準備金
  14.7.4 貯蓄保険料と危険保険料
 14.8 チルメル式責任準備金
 14.9 解約控除
 14.10 払済み保険と延長保険
第15章 計算基礎が変わると…
 15.1 はじめに
 15.2 予定利率が変わる場合
 15.3 予定死亡率が変わる場合
 15.4 多重脱退と解約
第16章 資料編/おわりに
 16.1 資料編
  16.1.1 ブックガイド
  16.1.2 生命表
 16.2 エピローグ
 16.3 あとがき
 16.4 参考文献

第III部 永遠亭のお仕事事情――市民のための疫学と医療統計学の基礎159
第17章はじめに
第18章統計学の基礎
 18.1 はじめに
 18.2 平均・分散
 18.3 相関と回帰分析
 18.4 区間推定とt検定
 18.5 カイ二乗検定
 18.6 効果量と検定力分析
 18.7 第1章の参考資料
第19章 医療と疫学の統計学
 19.1 はじめに
 19.2 疫学の目的と歴史
 19.3 研究のデザイン
  19.3.1 曝露とは何か
  19.3.2 介入研究と観察疫学研究
  19.3.3 コーホート研究
  19.3.4 症例対照研究
 19.4 疫学の単位
  19.4.1 「人年」の考え方
  19.4.2 「割合」「率」「比」
  19.4.3 罹患率
 19.5 率の区間推定
 19.6 リスク比とオッズ比
  19.6.1 「割合」と「比」
  19.6.2 リスク比の区間推定
  19.6.3 オッズ比の区間推定
 19.7 相関係数区間推定
 19.8 必要なサンプルサイズと実験計画法
  19.8.1 実験計画法
  19.8.2 必要なサンプルサイズ
 19.9 医療・保健統計
  19.9.1 国勢調査・人口動態調査
  19.9.2 患者調査などの傷病統計
  19.9.3 各種の保健統計
 19.10 第2章の参考文献
第20章 医療政策と医療経済学195
 20.1 はじめに
 20.2 医療政策の論点
  20.2.1 医療費はなぜ高騰するのか?
  20.2.2 医療へのアクセスを誰がどう確保するのか?
 20.3 医療経済学
  20.3.1 医療経済学のための経済学の基礎
  20.3.2 通常の経済学と医療経済学の違い
  20.3.3 厚生経済学
  20.3.4 不確実性、情報の非対称性
  20.3.5 医療保険制度
  20.3.6 なぜ医療に規制が必要なのか
 20.4 社会疫学的な視点を身に付ける
 20.5 第3章の参考資料
第21章 【総集編書き下ろし】医療機関の運営・経営207
 21.1 はじめに
 21.2 組織
  21.2.1 医師
  21.2.2 看護師
  21.2.3 医療技術職
  21.2.4 事務部門
  21.2.5 地域連携部門
 21.3 制度
  21.3.1 診療報酬
  21.3.2 医療計画
  21.3.3 法規
第22章 エピローグ/あとがき
 22.1 エピローグ
 22.2 あとがき

【ツイート転載】憎悪表現の裏にある言論メディアの変質(H28.09.04)

評論という行為をする際には、常に「他者を見下す快楽」と闘わなければならないと最近感じる。その快楽に溺れると、人格が崩壊し、ありとあらゆるものを見下さないと気がすまなくなる。

Togetterやそのコメント欄を見ていると、東日本大震災以降、あらゆる陣営で「他者を見下す快楽」に溺れてしまった人間がかくも多く発生してしまったのかと感ずる。

―――――

昨今のツイッターにおける「評論」の消費のされ方を見ると、いまの「評論の読者」というのは「一緒に石を投げる存在」「自分の暴力狼藉を肯定してくれる存在」を求めて「評論」を消費しているのではないかと思えてならない。そして一部のメディアもこれに追従している。これは危機的状況ではないか。

憎悪表現の問題を考えるとき、「評論」のあり方がここ十数年で変わってしまったというのは避けて通れない論点だと思う。その変化の原点はおそらく80年代のニューアカだけど、90年代以降に限って話をすすめると、90年代の宮台学派の時代には、評論というのは論客の視線に自己を同一化してスノッブに振る舞ってみせるというように消費された。宮台も「ミニミニ宮台君」とか言ってそういう流れを肯定していた(『これが答えだ!』など)。2000年代の劣化言説の時代には、「評論」は特定の社会集団(特に若者)が自分より「劣っている」ことを示してくれる言説が好まれた。

この時点で十分問題なのだが、いまの状況はさらに悪化して、自分の暴力や蔑視を肯定してくれる存在としての「評論」が好まれているように見える。あくまでも中心は自分であり、「評論」は他者をバッシングする快楽のために消費される。これは言論が社会から乖離していくことを意味している。

しかし、逆説的ではあるけど、そういう社会から乖離した「評論の読者」の意識が、むしろ社会を形作っているように思える。一緒に石を投げている限りは自分の行為は免責されるという意識の広がりこそ、憎悪表現や嘲笑の根幹に思えてならない。そしてそれは言論メディアのあり方の変質が関わっている。

いまの言論メディアのあり方を考えるとき、90~2000年代の俗流若者論は決して避けて通れないんですよ。