後藤和智事務所OffLine サークルブログ

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【ツイート転載】「批評」の読者はどこへ行ったのか?(2017.02.24)

それにしても、2007,8年頃に、私の「宮台真司東浩紀には根拠がない」という批判に対し、「宮台や東の理論は社会を広く見ている」と的外れな批判を加えた、社会学系の「批評」の読者はどこに行ったのか。

ここ5年くらいで、社会学と「批評」の関係ってずいぶん変わった。かつては社会学の院生、学部生が「批評」の主要な読者だったり、東浩紀の周りに社会学者が集まっていたりしたけど、いまは読者は増えて折らず、東界隈にも学者はほとんど集まっていないようだ。

仮にかつて「批評」の読者だった院生が教員やポスドクになって、現実の問題に向き合うようになり、それで「批評」が役に立たないものだと知ったのだとしたら、それは私にとっては(かつて支持していたことの落とし前はどうつけるのかという問題はあるにせよ)歓迎すべきことではある。

「批評」界隈は「批評の未来」なるものを云々しているけど、現在の「批評」の現状があるのは、彼らが「批評」の特殊性にあぐらをかいて科学であることを拒絶し続けてきた結果であって、衰退は必然である。まして、「批評」がもう10年以上前から自分は特殊だと思いたい連中が他人を見下すためのツールと化している現状を直視しようとしない人たちに、果たして「批評の再生」なるものができるのだろうか。

「批評」がいまや限界集落であることは認識していても、それはひょっとして「大衆が莫迦だから」とか考えていないか?だとしたら「批評」はいつまで経っても限界集落だし、それは社会評論全体に悪影響しか及ぼさないのでやめてほしい。