【雑記】いつ総括するの?今でしょ!誰が?自分でしょ!(2021.07.21)
遠い未来、2010年代悪趣味サブカルチャーこと『真夏の夜の淫夢』のニコニコ投稿者達が“総括”される悪夢を見て、汗だくで目を覚ます夏の日
— ALISON (@ALISON_airlines) 2021年7月19日
「“ご本人様”に連絡を取れる手段を探し、直接謝罪したいと思っております」
被害者意識がにじみ出ているツイートである。このツイートのやりとりを見る限りでは、「総括」とは連合赤軍のかつて行った行為(山岳ベース事件)のような暴力的なものを指しているのだろうか。
しかし、このような発言は、書き手がいわゆる「淫夢ネタ」の差別性を認識している証しでもある。「ネタ」を消費している層が、実はその差別性を認識しているのではないかということは、例えばネット上である種の男性を侮蔑する、もしくは自嘲する「チーズ牛丼食べてそう」(略して「チー牛」)といった表現をある程度著名な人が使ったら批判が殺到したという事例からもうかがい知れる。
しかし、差別性を認識しているのであれば、なぜそれを自ら総括(これは山岳ベース事件のような暴力的を伴う行為という意味ではない)しようとしないのだろうか。そして、みずから総括しないまま、ただ外部の存在によって自らの文化の差別性が暴かれて(?)、攻撃されることを恐れるのだろうか。自ら総括すれば社会との向き合い方が身に付くはずなのに。
それは、「差別をベースにした内々のコミュニケーション」と、「外部の批判者に対して過剰に騒いでみせることによる内々のコミュニケーション」をこういった文化圏の人間が捨てずにいるからだ。後者については、実際にそのようなコミュニケーションのあり方が見られるリプライがいくつかある。
ダレカコロシテクレ…
— ぎーち(ブレイク兄) (@BREAK_BROTHER) 2021年7月19日
「視聴しただけ? いいねを押した『拡散罪』はもちろんご存知ですよね…?」 ((((;゚Д゚)))))))
— 鴨池 (@KamoMan) 2021年7月19日
「私は見ていただけです。人権を蹂躙する姿に悲しみさえ感じていました」と大声で宣誓させられる恐怖を覚えました。そして、ALISONさんがアップされていた記憶のあるイスラム過激派ナシードメドレーの視聴履歴を見られ……い、異文化理解のための視聴にござる
— 真里谷 (@mariyatsu) 2021年7月20日
このようにして不必要なまでに過剰に、過剰オブ過剰に恐れる行為こそが、それこそ「淫夢ネタ」などを支える、内輪でのコミュニケーションの快楽なのだろう。そしてその快楽に溺れて、気付かないうちに社会との向き合い方を忘れてしまっているのが大部分のネット文化なのではないか?そんな不毛をやめるためにも、まずは「いますぐに」「自分自身で」自分の文化の差別性を考えるべきではないか!